星ひろい

6 : 静かな森

僕らは右の道を選んだ。

道は本当に真っ暗で、僕はミレニアムに離れないように頼んだ。僕と違って、彼は闇の中でもよく見える目を持っている。それなのに、彼ときたら僕の言うことなど聞こえないかのように、どんどん先に歩いていってしまう。僕は、木の根っこに妻づいたり、草に足をとられたりしながら、彼においつこうと頑張った。それでも次第にミレニアムと距離が開いて、とうとう僕はミレニアムを見失ってしまった。

ミレニアムの名前を呼びながら、真っ暗な森を歩いていた僕は、不意に闇の中で輝く小さな光を見た。それはまさしく星のような輝きで、木のそばにそっと浮かんでいた。

僕が近づくと、その星は瞬いて、僕の方を見た……僕にはやっとそれがミレニアムの目だと分かった。

「どう、星は見つかったかい?」

ミレニアムが聞いた。

「うん……どうだかよく分からない」

僕が答えると、ミレニアムは変な顔をした。僕は微笑んで、小さな星を抱え上げた。

おしまい