僕らは右の道を選んだ。
道は本当に真っ暗で、僕はミレニアムに離れないように頼んだ。僕と違って、彼は闇の中でもよく見える目を持っている。それなのに、彼ときたら僕の言うことなど聞こえないかのように、どんどん先に歩いていってしまう。僕は、木の根っこに妻づいたり、草に足をとられたりしながら、彼においつこうと頑張った。それでも次第にミレニアムと距離が開いて、とうとう僕はミレニアムを見失ってしまった。
ミレニアムの名前を呼びながら、真っ暗な森を歩いていた僕は、不意に闇の中で輝く小さな光を見た。それはまさしく星のような輝きで、木のそばにそっと浮かんでいた。
僕が近づくと、その星は瞬いて、僕の方を見た……僕にはやっとそれがミレニアムの目だと分かった。
「どう、星は見つかったかい?」
ミレニアムが聞いた。
「うん……どうだかよく分からない」
僕が答えると、ミレニアムは変な顔をした。僕は微笑んで、小さな星を抱え上げた。